「シングルペアレントの私が、生命保険に加入する理由」~実際の生保事例15~


生命保険に入るべきなのは、どんな人?

生命保険で得することって、あるの?
生命保険って、入らないとマズイの?
生命保険って、入っていれば安心なの?

どれもYES/NOで答えられませんね。
だからこそ、私にとって(あなたにとって)はどうなのか考えなくてはなりません。

生命保険って、あれだけテレビCMでもネットでも宣伝しているし、実際の店舗でも営業しているのですから、それだけ経費がかかっているはずです。
広告、販促品(加入するともらえるおまけ)、人件費、印刷物、店舗費用・・・たくさんの経費をかけて、生命保険を販売しています。

ということは、私達はその分のお金も払っていることになりますよね。
(実際は、生命保険会社も預かったお金で多少は運用しています。)

では、それだけの保険金を払って加入して、得することってあるのでしょうか?
あるとも言えるし、ないとも言えます。
私のように何度も保険金を受け取れる人はいますが、それはラッキーとは言えません。
だって、お産の時以外は病気に罹ったということですし、それが本当に得なのでしょうか?

得になることがないなら、入らなければいいんじゃない?
そういう考え方もありますね。
でも、自分が得するか損するかなんて、わかりません。

生命保険に入っていれば、もしものことがあったとき安心だから入る?
確かに、それが本来の生命保険の加入目的ですが、高いお金(生命保険会社の経費分まで)を払っても、加入する価値はどこにあるのでしょうか?

現時点で自分にもしものことがあった場合に、遺された人達の生活を守るだけの資産や収入源があるなら、生命保険に加入する必要はありません。
それなら、支払ったつもりで貯めるなり、自分で運用して増やせばいい。
(これができるから、お金に余裕のある人は、更にお金が増えるのです)

でも、私を含めこの記事を読んでいるあなたも、今現在の貯蓄では家族の一生を支えるだけの金額にはならないでしょう。
だからこそ、少しでも生活を支えるためのものとして、死亡保険や医療保険・収入保障保険などに加入するわけです。

また、誰しも手元に少し余裕資金があると、気が大きくなって無駄遣いをしてしまうもの。
ブランド物を買うわけではなくても、少しずつ贅沢品と思える品を買ったり、おいしいものを食べたりしてしまうのです。

そんなことを延々と続けていると、10年経とうが20年経とうが、貯めるべき金額には
届きません。
結局、もしもの事態がいつ起こったとしても、対応できないのです。
だからこそ、生命保険で備える必要があると私は考えています。

まとめますと、私が考える“生命保険に入るべき人”は、下の3タイプ

<生命保険に入るべきなのは、誰だ!?>

  • 守るべき人がいる(家族・会社)
  • 今の預貯金の額では、大事な人を守ることができない
  • これからも、「もしも」の事態に備えるお金を貯められそうにない

いかがでしょうか?
当てはまりましたか?
これらを踏まえて、私が生命保険に入る理由をお伝えしていこうかと思います。

お金がないからこそ、シングルペアレントだからこそ入る

上のチェックボックス、あなたはいくつあてはまったでしょうか?
子供を抱える親は、すべてついたのではないでしょうか。
私は全てつきました(*´ω`)

子供と妻を守りたい。
自分にどんなことがあっても、子供が望む進路を歩ませてあげたい。
それでいて毎月の生活で精一杯で、非常用資金を貯められない。

ごく普通の会社員をしていたら、子供の教育資金に妻の老後資金まで若いうちに貯められる人なんて、いないと思います。
親の遺産を受け継いだとか、自分の給与以外の収入がない限り。

皆働きながら今の生活費として使い、使いながらまた次の給料を待っているのですから。
30年先の分の生活費まで用意するなんて、一般家庭においては現実的ではありません。

私が今倒れたら、まだ小学生の子供が自立するまで10年以上ありますから、まとまったお金を遺しておく必要があります。
夫婦そろっている場合は、どちらか欠けても遺った方が働くことで、なんとかなるかもしれません。
しかし、最初からシングルの我が家が働き手である私を欠いたら、収入源は公的な支援しか残らなくなってしまます。

子供の貧困が叫ばれる現代社会。
国からの公的支援だけでは、子供が進みたい道(大学進学など)には行けないということの裏返しでもあります。
だからこそ、生命保険に入り、もしもの時のお金を子供に遺しておきたいのです。

シングルペアレントの我が家にとって、生命保険の保険料はかなりの負担です。
収入が1人分だから現時点での貯蓄はろくにないし、私には親の遺産など大きなお金が入る予定はありません。
高校・大学進学費用を、少しずつ積み立てている程度です。

我が家はシングルな上に、私に持病があって仕事をセーブしているので、現時点で子供の独立までの教育費・生活費を賄うだけの預貯金はありません。
しかし、夫婦そろっている家でも余裕のある家ばかりではありません。
今の時代、マイホームにマイカー、それに子供2人に習い事をさせたら、多くのサラリーマン家庭では余裕なんてないから。

私が生命保険に入る理由

今の時代、専業主婦は最大の贅沢と言われています。
私達の親世代のような「普通の暮らし」が、現代ではどれだけ難しいことだと思いますか?

こんなギクッとするタイトルの本が出ています。
いわゆる「当たり前の幸せ」を愚直に追い求めてしまうと、30歳サラリーマンは、年収1000万円でも破産します。

この本にもありますが、結局のところ、シングルペアレントの私だけでなく、世間の多くの家庭が毎月をやりくりするので精一杯、ということです。
そうなると、もしものための預貯金はいつ貯めるのでしょうか?

それには、強制的に貯めるしかありません。
それなら定期預金でいいんじゃない?
いいえ、定期預金は今口座に貯まっている金額+わずかな利息分にしかなりません。

生命保険はどうでしょうか?
私が入っている生命保険のうち1つを例にだすと、もし私が死んだら子供は1000万円受け取れます。
掛け捨てではないので、そのまま私が生き続けたら、解約返戻金はそのまま預貯金になります。

私が今現在入っている生命保険では、以下の解約返戻金を受け取れることになっています。

私の年齢/総払込額/解約返戻金
40歳/125万円/105万円
50歳/263万円/239万円
60歳/401万円/392万円
63歳/442万円/442万円

40歳では125万円払っておいて、解約返戻金は105万円ですから、20万円+本来銀行に125万円預けておいた分の利息を損することになります。
この額はつまり、生命保険会社の経費・利益となるわけです。

もったいないと思いますか?
ではあなたは、105万円貯めるのに、どのくらいかかるでしょうか?
毎月の生活費から少しずつ貯めていくのは、かなり意思が固くないとできません。
いくら定期に入れておいたって、解約することは簡単ですから。

その点、生命保険は簡単に下ろせないし、解約もできません。
生命保険となると、解約するのには心理的な抵抗が生まれるからです。

そして63歳で総払込額と解約返戻金が442万円に並び、「解約返戻金÷払込総保険料=解約返戻率」が100%になります。
ここまでくると、利子を無視すればプラマイゼロ。
いいえ、その年まで死亡保障という安心をもらっていたのですから、断然プラスです。
子供も独立していますから、守るものはなくなります(葬儀費用くらいあればOK)。

そのまま保険料を払えるのなら継続してもよし。
その時点の解約返戻金をもとに、払い済に変更するもよし。
解約して、現金を老後資金として手元におくもよし。
状況次第で、いろいろな選択ができるのです。

何を得られるか、何を捨てるか考える

毎月の生活が赤字なのに高額の生命保険に加入するのは、優先度を無視しているといえるでしょう。
しかし、その生命保険の保険料はいくらでしょうか?
その分だけ今の生活にかかっている固定費を削ったら、今と同じ支出でもリスクに対応した上で、年金を受け取る少し手前に数百万円貯めることができるのです。

上で挙げた私の例では、40歳の時点で20万円以上の損です。
これは、40歳で解約すれば、です。
しかし、40歳の時点で私が死んだ場合、1000万円受け取れるので875万円の得になると考えられませんか?

生命保険は、<生命保険が「人生で2番目に高い買い物」になるかどうかはあなた次第!?>でお伝えしている通り、人生における高額出費です。
よくあるファイナンシャルプランナーによる家計診断や家計改善では、必ずといってよいほど生命保険の見直しを提案します。

しかし、毎月1万円なり2万円を、純粋に貯めて置くこと、できますか?
その前に、今すぐに何かあったときの貯蓄を用意することは、できますか?

重複している内容や、明らかに無理のある内容、必要な保障額を満たしていない生命保険は、解約するなり見直すべきです。

しかし、生命保険の全てが悪いかと言えば、そうでもありません。
よくある生命保険のムダ01「二重の保障、重複」>では、あえて重複して加入することでもしもに備えつつ学資保険の代わりにするという裏技をご紹介しました。

一方で、生命保険で全て備えられるかと言えば、それも違います。
本当に怖いのは、「もしも」よりも「もしもに備えていない」こと>で、いくら生命保険に加入していても、それだけでは安心できないこともお伝えしました。

生命保険は、無駄に終わる結果にもなれば、上手く使うこともできます。
何より、(ベタですが)安心を買うことができます。

そう考えると、加入して10年は解約返戻金が少ししかないかもしれませんが、保険会社への経費は捨てる、もしくは必要経費と考えます。
自力では貯められない金額を貯められて、もしもの時には死亡保障を受けられ、結果的に自分のため・家族のためになるのなら、私は積極的に活用すべきだと思います。

ただし、余裕資金の全てを生命保険にかけるなど、極端なことは禁物です。
貯蓄と生命保険、それにできることなら運用も含め、バランスをとってリスクに備えることが大切。

私の生命保険の付き合い方が、あなたにとってもよい方法かどうかはわかりません。
どこがあなたにとってちょうどよいバランスなのか、考えてみてくださいね。

今回は、シングルペアレントの私が、なぜ生活が苦しいのにあえて生命保険に入るかお伝えしました。
あなたの人生設計に、少しでもお役に立てたなら幸いです(*^-^*)