防災用品の備えとお金の備え、考え方は同じ!?
あなたは将来や「もしも」のことを考えて、どんどん気分が重くなってしまうことがありませんか?
私はときどきあります。
今日や明日の生活に困ったことが起こっている訳でもないのに、漠然と将来が不安になってしまうことが。
不安には健康問題のこともあれば、お金のこともあります。
その中の1つが、自然災害です。
突然ですが、あなたの家では防災用品をどこまで用意していますか?
災害にどこまで備えていますか?
- 国がなんとかしてくれるだろうと、全く備えていない
- 最低限の食糧だけは確保している
- 食糧はもちろん、非常用電源やソーラーパネル・簡易トイレやテントまで用意している
地震や土砂災害など、自然災害が近年続いている日本。
①という人は、おそらくこの記事を読んでいないと思います。
あなたの家庭は、(これだけで大丈夫かな・・・)と不安になりつつ、ある程度は備えているという②ではないでしょうか。
我が家も無難に②です。
救助がかけつけてくれるだろう数日分だけを自分達で用意して、それ以降は国からの救助に頼ります。
ある程度の備えを使わなくなったリュックサックに入れておき、普段のストックを兼ねて水やガスコンロ・ガスボンベを用意しています。
考え始めたらあれもこれも・・・となってしまうので、(本当にこれで足りるかな)と思いつつ、ある程度で止めています。
ただ、電気については考えさせられます。
自家発電機までは無理ですが、最近は携帯可能なソーラーパネルを利用した充電器が出ているので、これは購入を検討しています。
暗くて困るだけではなく、電気のない生活はスマホが使えなくなるので、情報が遮断されてしまいますから。
なぜこんな防災用品の話を出したかというと、リスク管理という意味では防災もお金も同じだと考えているからです。
「いつ起こるかわからない非常事態に対して、どこまで備えるか」ということです。
20代や30代のうちは、まずどんな公的社会保障があるか学び、そこからライフプランを考えることをお勧めしました。
<20代パート主婦の生命保険~サラリーマンの夫と話し合っておきたいこと~参照>
30代では、一生を左右する住宅プランをしっかり考えて欲しいとお伝えしてきました。
<30代パート主婦の生命保険~サラリーマンの夫と話し合っておきたいこと~参照>
40代はもう少し深堀して、具体的な備えについて考えて欲しいと思います。
我が家は10個の備え、あなたの家は・・・?
私は、バツイチママの上に持病ありです。
子どもを抱えているのですから、人一倍もしもの事態については備えておかなければならないと思っています。
そこで、我が家では下の備えをしています。
1~5はお金に関する具体的な契約や積立、6~10はリスクに対する行動です。
- 死亡保険の加入
- ドル積立で定期保険に加入
- 傷害保険に加入
- 毎月コツコツ、定期預金
- 少額の積立投資信託
- ファイナンシャルリテラシーを身につける
- 情報収集する
- 生活にかかる費用を小さくする
- 日頃から実家と姉妹間で協力
- 健康管理に努める
まず死亡・病気・ケガへの備えとして、1~3の生命保険に加入しています。
ロードバイクの事故<経験した実際の生命保険関連の事例20~「“もしも”の事態は病気だけとは限らない!?」~>では、傷害保険で治療費の全てが保障された上に、通院1回につき1500円の通院保険金が支払われたので、大変助かりました。
お金があれば、就労不能保険や個人年金も検討したいところです。
そして、4・5でコツコツとお金を貯めています。
2のドル積立は、利子と為替差益で多少の利殖を期待しているので、貯めるための生命保険でもあります。
私は投資信託をしていますが、個人年金でもいいしいろいろな金融商品がありますので、選択肢は幅広いですね。
それから6・7で、自分を守ってくれる知識をつけて情報を収集しています。
災害時もそうですが、情報は命を守るものです。
災害時ならラジオとかスマホが使えないと、情報が入りません。
どこに避難したら安全なのか、どこで食べ物を配っているのか知ることは、生死に関わる問題です。
日本にはたくさんの社会保障制度がありますけれど、自分から行動しなくてはもらえるものはありません。
自分から申請しなければ、何も得られるお金はないのです。
自宅に引きこもっている人や貧困家庭の中には、本来受けられる公的支援の受け方を知らずに生活に困窮しているケースが多いそうです。
ですから、どんな制度があるかを知るということは、非常に大切なことなんですね。
節約とは若干違いますが、8は必要な生活費を最小限にしておくことで、非常時の必要保障額は減らしています。
30代で住宅問題をよく考えるようにお伝えした(<30代パート主婦の生命保険~サラリーマンの夫と話し合っておきたいこと~>)のは、この理由が大きいですね。
いざというときには月に15万円あれば生活できるのか、それとも30万円必要なのかで必要保障額に大きな差が生じます。
これを全て就業不能保険で備えようとしたら、保険料の負担が家計を圧迫しかねません。
何を取捨選択するかは価値観に左右されるところが大きく、夫婦でもぴったり一致させるのは難しいものがあります。
片方は子どもの教育にはお金を惜しまないと思うかもしれないし、もう片方は塾など頼らずに自力で勉強すべきという価値観かもしれません。
そして、東日本大震災で「絆」が言われたように、もしものときには支え合いが必要です。
我が家は9で示したように、実家や姉妹間で普段から連携を密にしています。
そのために、実家と姉の家が徒歩圏内になるようにアパートを探しました。
おかげで、私が寝込んで動けなくなったときも、子どもがおなかを空かせてしまうことはありませんでした。
最期に10で健康に注意して生活習慣病を予防し、これ以上の病気にかからないよう努めています。
健康診断も、必ず毎年受けています。
こんな具合に、自分でできる範囲の備えはします。
しかし、それを超えるようなことがあれば、国の公的社会保障制度に頼るつもりでいます。
第一段階としては医療費助成制度や児童扶養手当(俗に言う母子手当)を受け、それでも収入がない場合には生活保護とか適応があれば障害年金かなあと。
こう考えていくと、もしもに対するお金の備えは災害への備え(防災)と一緒だと思いませんか?
非常時にも守りたいものの基準
日本の社会保障制度については、今まで何度かお伝えしてきました。
しかし、公的社会保障制度は最低ラインの生活を保障するものであって、子どもに不自由な思いをさせたくないと思ったら正直足りません。
子どもにできる限り友達と同じような生活をさせてあげたいのなら、公的保障だけでは足りないことを受け入れなくてはなりません。
また、公的社会保障を受けられずにグレーゾーンにいる人もいます。
社会保障制度の1つとして高額療養費制度があっても、私のように適応されないケース(高額療養費の落とし穴)もあるのです。
自分なら耐えられることも、子どものこととなると耐えられないもの。
子どもには希望する進路に進み、不自由なく育って欲しいと思いますよね。
ただし、不自由と贅沢は違いますし、周囲と我が家は違います。
40代にもなると、ライフスタイルや価値観でお金と時間の使い方がはっきり分かれます。
20代ではほとんどなかった隣のご主人とあなたの夫の給与の差は、年間で何百万円にもなっているかもません。
加えて、あなたが3人の子持ちで、今は子どもが小さくてパート勤務をしているとします。
お隣の家は、夫の給与があなたの家より数百万円高い上に妻も正社員で働き、子どもが1人とします。
同じ世代の夫婦の隣同士といっても、同じお金の使い方ができるハズはありませんし、万一の場合にどのくらいの備えがいるのかは、全く別。
毎月の住宅ローンの支払いに困ったとしても、国がそれを保障してくれることはないのです。
何があっても家を手放したくないと思っているのなら、住宅ローンの返済が途絶えることのないような備えが必要です。
マイホームは団体信用保険で備えにもなる一方で、考え方によっては必要保証額を増やすので「足かせ」ともなりうるのです。
周囲や世間にとらわれず、あなたの家庭が何に価値観の重きをおいて時間とお金をかけるのか、夫と話し合いましょう。
何があってもマイホームとマイカーは死守したいのか、それともあまりこだわりなく手放せるのか。
子供の大学進学は何としてもさせたいのか、高卒で就職してもらうことを子どもに納得させるのか。
家も車も子どもの進学もあきらめたくないという場合には、あなたの働き方を変えるだけでリスクをかなり小さくすることも可能です。
現時点ではパートのあなたが、非常事態には正規社員として働くことは可能でしょうか?
それとも、非常事態になってからではなくて、そろそろ子どもが大きくなってきたからフルタイム復帰を検討しているのなら、増えた収入分を貯蓄にあてれば安心ですね。
あなた自身の稼ぐ収入が増えれば、生命保険に加入しなくても立派な備えになるかもしれません。
まずは非常時にも守りたいものを夫と話し合い、はっきりさせましょう。
その上で、あなたのキャリアプランを検討してみましょう。
それでも足りない備えに対し、どの生命保険に加入するか・現金でいくらずつ貯めていくのかといった具体的なプランを立ててみてはいかがでしょうか。
あなたの家はどうするか。
周りに流されることなく、自分達の軸をしっかり持つことが大切です。
老後の備えを、40代から考えはじめよう
ここまで、防災への備えと家庭におけるもしもの備えについてお伝えしてきました。
これは、今の時点での非常事態への備えです。
しかし、備えておくべきことはそれだけではありません。
ここからは、老後についても考えていきたいと思います。
老後は誰しも訪れるものですが、いざ年を経てから行動しようと思っても間に合わないからです。
<30代パート主婦の生命保険~サラリーマンの夫と話し合っておきたいこと~>で、これからの時代における人生三大支出は住宅・教育・介護であるとお伝えしてきました。
20代は、まだまだ子どもの教育に関することや、社会のことを知るだけで精一杯。
30代はマイホーム購入など、住宅に関することを考えるようになります。
そして40代になると、この三大支出である住宅・教育・介護全てを考えるようになってきます。
40代といっても前半と後半では大きな違いがありますけれど、そろそろ自分の身体も老化を感じることが出てきたのではないでしょうか。
老眼でメガネが必要になったり、白髪が増えて染め始めたり、または疲れがなかなか抜けないといったことで感じるかもしれません。
女性なら、早いと更年期障害の始まることもありますしね。
平成27年の統計では、日本の平均初産年齢は30.7歳です。
30歳で第一子を出産し、その子供が大学を卒業したら、52歳。
それから65歳の定年までは13年しかありません。
晩婚化の現代において、子どもが完全に独り立ちしてから自分達の老後を考えるのは遅すぎます。
10年ちょっとの期間で、65歳から残りの人生に必要なお金を貯めるのは現実的に厳しいですよね。
必要最低限の生活費が限りなく少ない人は、ひょっとしたら年金だけで暮らせるかもしれません。
けれども、多くの人は年金だけでは生活費が不足するでしょうから、金融資産を取り崩して生活するようになります。
そのための資産を作り始めるなら、40 代で考え始めても早くはないと思います。
教育費や住宅ローンの返済などと同時に、ざっくりとでも考えておきたいですね。
老後の備えは、現金はもちろんのこと個人年金でも可能ですし、国債や投資信託という方法もあります。
最近話題で加入対象者も広がったiDeCoも検討したいところ。
(iDeCoについては、国民年金基金連合会のiDeCoガイドを参照してください。)
どれがいいか、答えはありません。
人生最後になってわかるのかもしれません。
ただし、私はこう思います。
「やらなければよかった」より、「やっておけばよかった」と後悔するのはイヤ。
知らないせいで、選択肢が狭くなる(損をする)のもゴメン。
だからこそ、まだ子どもに手がかかっている40代から考え始めて欲しい。
「今、もしもの事態が起こったら」だけではなく、将来のことも。
まずは情報を収集し、その中から夫婦で何を選択するかよく話し合ってくださいね。
月5000円からの貯蓄だって、大きな一歩です。
私も一緒に悩み、参考になる情報をできるだけお伝えしていこうと思います。(*^-^*)