私達は、命を預かる最前線にいる!!
<【独身:パターン2】現在は独身、将来は結婚を考えている>の後に結婚し、<【既婚で子どもいない:パターン1】共働きで夫よりも収入が多い(自分が一家の大黒柱)>のDINKS時代を経て子どもが生まれ、職場にフルタイム復帰して頑張っている看護師の仲間は大勢います。
私自身は育児休暇明けのあと1年半ほどで夜勤と家事・育児の両立にギブアップしてしまったので、頑張り続けている人達には心から尊敬します。
今回は、【既婚で子どもがいる:パターン1】共働きで夫よりも収入が多い(自分が一家の大黒柱)パターンの家計におけるリスクと生命保険について考えていきたいと思います。
子どもを抱えて夜勤ありのフルタイムで働き続けると、30代まではおそらく妻の方が収入の高くなるケースが多いでしょう。
そうなると、あなたは家事・育児をこなしながら金銭的には大黒柱という役割を担うことになります。
1人の女性が命を預かる現場の最前線で働く、それだけでもすごい責任だと思いませんか?
それに加えて家事・育児もとなると、心身ともに非常に大きな負担がかかってしまいます。
子育ても家事も、「〇月×日まで!」なんて区切りはありません。
子どもが独立するまで、程度は変わるにしてもずっと続くのです。
20年近くもその役割を果たすことは、簡単なことではありません。
だからこそ離職していく看護師が多く、毎年多くの新人看護師が誕生しているのに人手不足が解消されないのです。
看護協会は看護師免許をもつ人を登録制にし、ナースセンターの設置によって潜在看護師の現場復帰と現場の人材確保を促しています。
それだけ、命を預かる最前線で働きつつ家事・育児をこなせる人が少ないということですね。
フルタイムで働き続けることは、頭で考えるほどカンタンじゃない
看護師の妻がフルタイムで働いて大黒柱を担っている間は、家計は安泰です。
専業主婦家庭の倍の収入が入るのですから。
しかし、子どもが生まれたあとに働き続けることは簡単なことではありません。
家事・育児とのバランスがとれなくなったら、どうなるでしょう?
- 夜勤を外したりパートになるなど、ダウンシフトする
- 完全に退職し、看護職から離れる
このどちらかになります。
仕事で全力を出しきり、家に帰っても家事と育児に追われて座る間もないのが、出産後もフルタイム復帰した看護師の実状です。
帰宅して一度座ってしまったら最後、動けなくなってしまうこともあります。
家に帰ってからも一通りの家事を終えるまで座れないことも、珍しくありません。
夫婦二人のDINKSなら、一緒にいることも別行動をとることも自由にできます。
金銭的にも余裕があるので、食事は外食で済ませるのもアリ。
しかし、子どもがいた場合はこうはなりません。
休日は休日で自分の休みにはならないのです。
休みには3食の用意に加えて子どもの相手に溜まった家事で、自分の休む暇はありません。
子どもは休日こそお母さんに甘えます。
普段は起きている時間のほとんど離れているのですから、当然です。
それを邪魔!というわけにいきません。
しかし、お母さんの本音は「休ませて。」
そんな自分に罪悪感を抱いてしまうのです。
子育ては、子どもが大きくなるにつれ軽くなります。
親の参加する学校行事も減ります。
せっかくの休みを学校行事で潰れてしまうのも、保育園から小学校の間が多いですね。
子どもの性格や自立度にもよりますが、子どもが中学に入ると途端に育児は楽になります。
特に部活動に入った場合、試合などの送迎を除けば休日も子どもは自分の時間(部活動やその仲間との付き合い)を過ごすようになるので、比較的お母さんも自分の時間を過ごすことができるようになるのです。
高校生にもなると、ご飯と洗濯がしてあれば子どもはなんとかなります。
むしろ、干渉されることを嫌うようになるでしょう。
どうしてもご飯の用意ができないなら、自分で買ってきてもらうことも、簡単なものを自分で作って食べてもらうことも可能になります。
フルタイムの看護師の年収がそっくりそのまま維持できるか、それとも急に半減もしくはゼロになるかは、非常に大きな問題です。
妻(お母さん)がフルタイムで働くことのメリットを家族で考え協力態勢を整えること、まずはそこが大事です。
年500万以上の収入を維持したいのなら、夫には「手伝い」程度ではなく、家事・育児を自分の「役割」と思ってもらうことが重要です。
子どもが自分で1日を管理することができるようになる小学校卒業まで、ここをいかに乗り切るかがカギになります。
しかし共働きが珍しくなくなった現代でも、看護師がフルタイムで働き続けることは頭で考えるより何倍も難しいことなのです。
妻が働けなくなったとき、共働き夫婦には後がない!?
大黒柱であるあなたが働けなくなったら、あなたの家庭は生活を維持することができますか?
妻の収入をアテにしなくても暮らせるくらい夫の収入があるのなら、子どもを保育園に預けてまで産後に復帰したりはしませんよね。
妻の収入が高いほど、妻の退職によって危機的状況に陥るでしょう。
子どもを抱えた看護師が離職するケースは、いろいろあります。
<【既婚で子どもいない:パターン1】共働きで夫よりも収入が多い(自分が一家の大黒柱)>の<妻はずっと大黒柱ではいられない!? ありがちな退職パターン>にある理由に加え、育児が加わります。
家事・育児の負担から体調を崩す人も、DINKS夫婦よりも増えます。
私も産前と産後で同じ職場に復帰したのに、慢性的な疲労で持病が悪化し、転職しました。
保育園問題など、育児のサポートがないために復職できないケースもあります。
また、<【既婚で子どもがいる:パターン3】夫が専業主夫>で詳しくお伝えしていますが、女性は男性よりも働き盛りの30代・40代で病気を発症する可能性が高いという事実があります。
ですから、家族全員でお母さんのフルタイム復帰を応援してくれていても、どうにもならず、退職したりダウンシフトせざるをえないこともあるのです。
妻の収入が減るのは、家計にとっては大きな痛手です。
そのため、妻にも生命保険をかけておく家庭が近年増えています。
<【既婚で子どもがいる:パターン3】夫が専業主夫>のパターン同様、妻が大黒柱の場合に検討しておくべき保険は、この5つ。
<妻のもしもには、コレで備える>
- 妻が医療保険に加入(女性独自の婦人科のがんについての保障も要検討)
- 妻が収入保障保険に加入
- 夫も医療保険に加入
- 夫も死亡保険に加入
- 子ども保険に加入
夫にもしものことがあった場合、妻が専業主婦だったなら妻が働くことでピンチを切り抜けることができます。
逆に、夫が子育てを支援するために専業主夫になっている場合は、もし妻に何かあった場合は夫がフルタイムで復帰すればいいでしょう。
しかし、共働きでかつ看護師という高給取りの妻の収入がある家庭は、夫婦どちらかの収入が減っても既にフルパワーで働いているので、これ以上収入を増やすことができません。
ですから、妻にも夫と同じように生命保険の加入が必要になるのです。
そして、フルタイム勤務の看護師を妻にもつ場合、世帯年収が1000万円を超えることはざらでしょう。
そうなると、世間一般よりも比較的大きな家にたくさんの習い事・・・という具合に、「ワンランク上の生活」のしみついていることがあります。
このような家庭は一見裕福なようで実は一番金遣いが荒く、貯蓄のないケースも多いのです。
一番の保険は、働き続けること!
いざという時のために加入する生命保険は、極端なことを言ってしまえばお金に困っていない人には必要はありません。
看護師という高給取りの妻の収入をアテにした生活を送っているから、妻がフルタイムで働けなくなったときに困るのです。
妻が働き続けることに勝る保険はありません。
まずは生命保険を検討する前提として、こちらをクリアしておくことをお勧めします。
<生命保険を検討する前にできること>
- 妻がフルタイムで働き続けられるためにはどうしたらよいか、家族で相談する
- 今の世帯収入がいつまでも続くかわからない、という危機感を持つ
- 常にワンランク上を選択したり、無駄遣いの多い“メタボ家計”を改善する
仕事と家事・育児の両立のために、子どもが小さいときにはあえて夜勤をするのも手です。
というのも、夜勤や土日勤務をしておくと、平日に子どもが保育園や学校、夫が仕事に出ている間に一人の時間を作ることが可能だからです。
日勤だけだと、子どもや夫と生活時間帯がかぶるので、1人になることができません。
常に時間に追われているので、身体を休め、コーヒーを飲みに行ったり買い物をするというゆとりがとれないのです。
また、ちょっとした学校行事なら夜勤明けや公休でこなすことができるので、有給が子どもの予定で潰れた・・・ということも減ります。
ですから、子どもの世話を頼める環境にあるのなら、適度に夜勤をこなすのも賢い選択です。
事実、私の周囲にも平日の日中に自分の時間を確保するため、あえて夜勤を入れている人がたくさんいます。
小学校卒業まで乗り切ることができれば、そのあと子育ては軽くなります。
(教育費はかかるようになりますが)
そこまでどう乗り切るかが、実は生命保険の選択よりも大きな問題と言えるのではないでしょうか。
子供には、親の価値観やライフスタイルが影響します。
わかりやすいのが、運動と食事ですね。
お金の使い方も同様に、贅沢が当たり前になる子どももいれば自然と質素な暮らしが身についている子どももいます。
なんでもすぐ買ってもらうのが当たり前の人生を送ってきた子どもに、いきなり「お金がないから我慢して」というのは酷なことですし、無理があります。
普段からお金の使い方をよく話し合い、夫婦フルタイムで働いている間に贅沢がしみついてしまわないようにしておくことも、もしものための基本的な備え。
その上で、どう生命保険をチョイスするのか検討してくださいね。