脱毛エステサロンは「資格(免許)なし」だから危険なの?
脱毛に通う際、「エステサロンかクリニックか?」で迷う人が多いのですが、迷う原因の一つとして「エステサロンの光脱毛はスタッフに資格がないから危険かも」というもの。
光脱毛の方が安いし、お店の数も多くて通いやすそうだけど、「無資格で脱毛するのは危険なのでは?」と感じる人も少なくありません。
では、資格を持たない人が施術をおこなうエステサロンの光脱毛は、危険なのでしょうか?
目次です♪
脱毛に必要な「資格」って何?
「資格なしだから脱毛するのは危険!」と言っている人もいますが、ここで言う「資格」って何のことなのでしょうか?
たとえば、美容師であれば美容師の国家資格が必要ですし、学校の先生なら教員免許が必要ですよね。
変わったところで言えば、ひよこの性別を見分ける「ひよこ鑑別師(正式には初生雛(しょせいびな)鑑別師)」という国家資格まであります。
現在日本において、下記のような民間資格・認定資格はありますが、脱毛の施術をおこなうために何か特別な国家資格が必要ということはありません。。
脱毛に関する民間(認定)資格情報
電気脱毛士CPE:https://www.jsa-cpe.org/cpe/
日本医学脱毛学会:脱毛士認定資格
AEA認定脱毛技術者:実際に脱毛士の資格をお持ちの方
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では、どうして「資格」の重要性が強調されているのでしょうか?
「無資格の人が脱毛するのは危険!」というのが意味するところは、ずばり「医師免許」のことなんです。
クリニックであれば確実に医師がいますね!
でも、そもそも脱毛をするための資格なんて無いし、「脱毛は医師資格を持った人が施術しなければならない」なんていう決まりはあるのでしょうか?
脱毛行為は医師法が適用される!
「脱毛に資格は必要か?」という話の引き合いに出されるのが、
「厚生労働省からの通達」です。
内容としては、このようなことが書かれています。
用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
※厚生労働省医政局より引用
ネットを調べれば、この文章はあちこちで見つけることができます。
これは、平成13年に、厚生労働省医政局医事課長から各都道府県衛生主管部(局)長にあてて出された通達です。
一応、この通達通りに、脱毛というのは医師行為であるから、医師以外のものが施術をおこなってはいけない、といことになっています。
まぁ、平成13年ってめっちゃ古い情報やんけ、って思っちゃうんですけどね。
一応、この通達が、「脱毛の施術は医師資格が必要」と言われる理由になっています。
エステサロンは「減毛」
脱毛行為(毛乳頭皮脂腺開口部等を破壊する行為)は医師法が適用されるということですが、エステサロンでおこなっているのは、あくまでも「減毛」だという主張がされています。
毛乳頭は破壊していない、と。
このあたり、かなりグレーな感じではありますし、実際エステサロンの脱毛で満足している人がいることを考えればどうなのかな、というのが正直なところではあります。
まとめると、エステサロンでは「脱毛をしているわけではなく減毛だ」という主張のもと、お客さんに施術をしているのが現状だということです。
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クリニックでも、医師は施術していない
「じゃあ、クリニックに行って脱毛した方が安心できるということ?」と考えたくなるものですが、実は、クリニックの医療レーザー脱毛でも医師が施術をおこなっているとは限りません。
わたしも、医師に施術してもらったことなんてありません!
医療レーザー脱毛の施術をおこなうのは、たいていのクリニックでは看護師さんです。
さすがに、看護師資格ももたない一般のスタッフやエステティシャンに施術させるようなことはありませんが、それでも医師ではなく看護師が施術しているというのが現実。
「医師の監督下であればOK」ということなのだそうですが、じゃあ、脱毛の施術って注射を刺したりするのと同じレベルのこと、ということなんでしょうかね?
実際には、脱毛に関して法整備がまだまだ追いついていないです。
たとえば、厚生労働省では「脱毛は医師がやってね!」と言っているのに、経済産業省の資料ではエステサロンの項目に脱毛の話も入っていたりして。
エステサロンでの光脱毛が普及したころから、(特に医療業界から)「早く法整備を!」という声はあるものの、いまだにはっきりしていないんです……。
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脱毛エステサロンのリスク
「で、結局、エステサロンで脱毛するのは危険なの? やめた方がいいの!?」
結論⇒
「特に危険と言うことはない」
これがわたしの結論です。
脱毛という行為が危険になるかどうかは、以下の点で決まります。
【安全性チェックポイント】安全な脱毛機を使っているか
まず、脱毛機自体の安全性です。
エステサロンごとに様々な脱毛機が使われているのですが、その脱毛機が安全なものかどうかは調べた方がいいでしょう。
大手脱毛エステサロンの場合は、かなり多くの人がその脱毛機で施術してもらっているという実績がありますから、調べてみて特に事故などの情報が無ければ、安心してもいいでしょう。
また、個人サロンなど小規模なところでも、ホームページにどのような脱毛機を使っているのかの記載があれば、脱毛機の製造・販売をしているメーカーのサイトを調べてみてもいいでしょう。
もし、まったく情報が無いとか、情報に不安があるという場合は避けた方が無難です。
【安全性チェックポイント】施術者が安全な施術技術を習得しているか
施術するスタッフが、十分な技能を持っているか?
これが、脱毛の安全性を左右します。
十分な研修を受けた上で施術にあたっているのであれば事故が起こるような可能性はかなり低くなりますし、逆に言えば、たとえクリニックでも、ろくな研修をせずに看護師に施術させているとなれば、危険を伴います。
しかも、医療レーザー脱毛の方が威力が強いので、万が一事故が起こった場合はエステサロンの光脱毛機よりもタチが悪いです。
これも、公式サイトを見れば研修制度について書かれているところもあります。
また、スタッフブログなどで「○日は研修のため営業いたしません」などと書かれていることがあれば、定期的に研修をおこなっているエステサロンだということが分かりますね。
脱毛の資格・免許に関する結論
「脱毛エステサロンは無資格だから=即危険」ということはありません。
「減毛って言っても……なんかグレーゾーンな感じがする……」と気が進まない方にはクリニックでの脱毛をお勧めしますが、そうでない方ならエステサロンの光脱毛に通ってもいいと思います。
ただし、しつこいようですが、脱毛回数や効果を最優先に考えるなら、クリニックでの医療レーザー脱毛が圧倒的にオススメです。