美容ローン(医療ローン)で分割払いにした場合の利息や支払スケジュール
脱毛料金は、分割払いが可能です。
エステサロンであれば美容ローン(エステローンとも)、クリニックであれば医療ローン(メディカルローンとも)というローンを申し込めるんです。
でも、ローンってちょっと怖いですよね。
利息(手数料)もかかるし、それならがんばって貯金して、お金が貯まってから脱毛に通った方がいいかも、と考える人もいます。
ただ、脱毛はクリニックでも1年以上、エステサロンだと2~3年はかかるので、お金が貯まるのを待っていると、それだけ脱毛が完了するのも遅くなってしまいます。
それまでにかかる自己処理代(シェーバーとか除毛クリームとか)や、人によっては自己処理しすぎたせいで肌荒れしてかかった皮膚科代とか、自己処理による出費を考えれば、ローンを組んででも脱毛した方がいいこともあります。
そこで、ローンを組んだ場合に、どれぐらい利息(手数料)がかかるのか、どういう仕組みなのか、ということについて詳しく解説したいと思います!
信販会社に申し込む必要がある
ローンによる分割払いというのは、エステサロンやクリニックに月々支払っていくものではなく、あいだに信販会社が入る契約になります。
流れとしては、
- ローンの申し込みをする
- 信販会社の審査に通れば契約成立
- 信販会社がエステサロンorクリニックに代金を支払う
- 信販会社へ、立替えてもらったお金を月々返済していく
ということになります。手数料がかかるのも、信販会社が支払いを立替えてくれているからですね。
この基本的な仕組みは、クレジットカードも変わりません。クレジットカードであれば、カード会社があなたの代わりに代金を支払い、あなたは立替えてもらったお金を毎月返済していく、ということになります。
ただ、ローンの申し込みをしても、審査に通らなければ契約は成立しません。
ローン契約が成立しなければ、脱毛契約自体も取り消さなくてはならないことになります。
信販系のローンはよほどのこと(たとえば携帯代を未払いのまま放置してるとか)が無い限りは審査に通るので、ここはあまり心配要らないでしょう。(収入が無い方や未成年は申し込めないので、親や配偶者名義で申し込むことが可能です)
ローンの分割払いの計算方法
ローン契約をして分割払いをする、と言っても、手数料がいくらかかるのか、つまり、総額いくら払うのか、ということを理解しないままローンに手を出すのは危険です。
また、計算方法だけでなく、支払い方法の種類についても知っておいてください。エステローンなどがきっかけで借金癖がついてしまう人もいるので、ここは面倒でも目と通しておいてくださいね。(今忙しければ、あとからゆっくり見てください)
ローンの手数料の決まり方は、「実質年率」という条件を使うことが多いです。
実質年率とは、「1年経ったらいくら手数料が必要か」というもの。
実質年率で多いのは15%です。
もし、100,000円のコースだとしたら、1年後には100,000円の15%で、15,000円の手数料を払う必要がある、ということです。ただ、実際には100,000円の残高が1年後も100,000円のまま、なんていうことはありません。毎月支払いしていきますからね。
だから、1年放置したら払わなくてはならない15,000円は、実際には払う必要はありません。ただ、この15,000円をもとに、必要な手数料を計算していく、ということです。
15,000円÷365日=41.09589・・・←1日あたりの手数料
6月1日に契約して、1回目の引落日が7月15日だとしたら、契約から支払いまでの日数は44日間なので、1日あたりの手数料にかけます。
41.09589×44日間=1,808円
これが、1回目の引落日に支払う手数料です。これに、元金支払分を合計したものが引落金額になります。
2回目には、元金が減っている分、手数料も少し安くなります。毎回、少しずつ手数料は安くなっていきますよ。
支払いが終わるまでの支払金額・スケジュール
さて、エステローンやメディカルローンの場合は、元利均等返済が多くなります。元利均等返済とは、引落金額は一定で、引落金額から手数料を引いた額だけ元金が減っていく、という仕組みの支払方法です。
手数料が1,808円で、支払い月額が10,000円なら、元金に充当されるのは差額の8,192円となります。
100,000円の元金から8,192円をひくと、残りは91,808円。2回目の支払では、この91,808円に対して実質年率をかけ、計算していくことになります。
【100,000円の脱毛料金を、実質年率8.7%のローンで12回払いにした場合】
シミュレーターを使って計算した結果、毎月の支払額は8,731円になりました。実際には、申込日や引落日によって若干変わりますが、この前後になります。総額104,772円支払うことになりますね。毎回の手数料の金額はこのようになっています。
1か月目 | 725円 |
---|---|
2か月目 | 667円 |
3か月目 | 608円 |
4か月目 | 550円 |
5か月目 | 490円 |
6か月目 | 431円 |
7か月目 | 370円 |
8か月目 | 310円 |
9か月目 | 249円 |
10か月目 | 187円 |
11か月目 | 125円 |
12か月目 | 63円 |
このように、徐々に手数料にかかる金額は減り、その分だけ元金の支払に回せる割合が増えていきます。
「実質年率」は12.0~15.0%が多い
上記のシミュレーションでは、実質年率は8.7%で計算してみました。でも、この実質年率は一般的には低い方です。では、今度は同じ計算を、実質年率だけ変えて15%で計算してみましょう。
【100,000円の脱毛料金を、実質年率15.0%のローンで12回払いにした場合】
これだと、毎月の支払額は9,026円で、支払い総額は108,312円になり、毎回の手数料は以下のとおりです。
1か月目 | 1,250円 |
---|---|
2か月目 | 1,153円 |
3か月目 | 1,054円 |
4か月目 | 955円 |
5か月目 | 854円 |
6か月目 | 752円 |
7か月目 | 648円 |
8か月目 | 544円 |
9か月目 | 438円 |
10か月目 | 330円 |
11か月目 | 221円 |
12か月目 | 111円 |
実質年率が上がるほど、支払い総額は大きくなります。
実際には12.0~15.0%の実質年率のところが多いのですが、それより下であれば、実質年率が低い=支払総額が安く済む、と言えます。
「自社ローン」に注意!
エステサロンの中には、「自社ローン」のシステムを持っているところもあります。
自社ローンとは、信販会社やクレジット会社を通さず、そのエステサロン独自でおこなっているローンのことです。比較的資金が潤沢な大手エステサロンに多いです。
しかし、自社ローンの場合、実質年率が高いところも多いんです。利息制限法という法律によって実質年率の上限は18%と決められていますが、自社ローンではこの上限の18%に設定されていることも珍しくありません。
また、1%など極端に安い場合も要注意。「実質年率」ではなく「月利」、つまり1か月あたりにかかる利率になっているということ。総支払額を計算してもらい、一般的なエステローンやクレジットカードの分割払いに比べて、高すぎないかチェックしてください。
また、自社ローンの場合は、ほとんど審査なんて無いと言っても過言ではありません。自社でお金を貸す、という仕組みなので、「万が一返って来なくても自己責任」、ということになり、信販会社に迷惑がかかることもありません。だからこそ、けっこう「イケイケ」な貸し方をしています。
しかし、ローンに通りやすいというのは喜ぶべきことではありません。支払い能力が低い人が高額なローンを組んでしまった場合、すぐに支払いが滞ってしまったり、生活が必要以上に厳しくなってしまう、ということもあるからです。
ローンの利用自体は悪いことでは無いですし、正しく利用すれば早くに脱毛を始めることができます。しかし、安易にローンを組んでしまうと危険でもあるので、ちょっと小難しいとは思いますが、きちんとローンの仕組みを理解して、無理なローンを組まないように意識しておきましょう。