クリニックの脱毛は高い!

なんて思っている人がまだまだ多いのですが、実際には、エステサロンと比較してもそこまで変わるわけではありません。最近はクリニックも価格競争によって値下げしているところが多いですし、そもそもエステサロンに比べると半分ぐらいの回数で脱毛完了してしまうので、1回単価が高かったとしても、トータルでは意外と安いんです。

ただ、これは、あくまでも大手クリニックの話。個人のクリニックなど、小さいところだとまだまだレーザー脱毛ってすごく高いです。

では、どうしてこれほどまでに、クリニックによる価格差が大きくなっているのでしょうか?

理由【1】仕入れコストの問題

医療用の脱毛機は、非常に高価です。1台あたり1000万円前後かかります。中古で買っても数百万円です。クリニックでは、この仕入れコストを回収しないと儲からないわけですから、そりゃ、脱毛料金も高くなりますよね。

しかし、全国展開しているようなクリニックだと、一括で仕入れることができるので、その分ディスカウントを受けられるということが予想できます。

個人医院の場合は、そのような値引きが見込めないので、どうしても脱毛料金を下げることはできないんですね。逆に考えれば、個人医院であるにも関わらず、大手並みの低価格で脱毛しているところは、中古の脱毛機を使っているかもしれない、と考えることもできます。

理由【2】誰が施術するかの問題

大手クリニックに行くと、キレイな看護師さんが脱毛の施術をしてくれます。クリニックでも医師が施術することは少なく、たいていは看護師が施術してくれるものなんですが、もし、これを医師だけが施術しようとしたらどうなると思いますか?

個人医院の場合は、お医者さんみずから脱毛の施術をしてくれるところもあります。それを、むしろこだわりにしているところもあるぐらいです。しかし、そうなると、脱毛料金は高くなってしまいます。

看護師が施術しているところであれば、看護師が施術しているあいだに、医師は次の患者の診察をすることができますから、時間の短縮になります。ところが、医師が施術する場合は、その施術が終わるまで次の患者を見られないので効率が悪くなってしまうのです。

理由【3】対応の細かさの問題

大手クリニックでは、流れ作業のように、脱毛の施術が進んでいきます。大規模なクリニックになるほど分業化が進んでいるんです。

まず、カウンセリング専門のスタッフがカウンセリングを担当し、そのあと医師がちらっとだけ診察して、あとは脱毛担当の看護師が引き継ぐ。患者であるわたしたちは、まるで工場のラインを流れているかのように、言われるがままに脱毛してもらうことになります。

そのため、看護師さんたちの対応もどこか事務的で、アットホームな雰囲気なんてありませんし、質問したくてもできない雰囲気を感じることもあるかもしれません。また、たとえば「Vラインはこういう形にしてほしい」なんていう細かい希望を言いたくても、引き受けてもらえないこともあります。

一方、個人医院になると、きめ細かい対応が魅力のところも多いです。いつも同じ医師や看護師さんが対応してくれて、こまかい希望にも応えようとしてくれますし、アットホームな雰囲気もあり、安心して通うことができますね。

しかし、一人ひとりの希望に合わせて施術していくとなると、カウンセリングや診察の時間も長くなりますし、施術の時間も長くなり、効率は落ちてしまいます。

大手クリニックがあの安さを実現できるのは、ある程度業務内容を「マニュアル化」しているからだと言えるでしょう。

個人医院でも、安いところは?

全国展開しているような大規模クリニックでなくても、安いところはあります。ただ、前述したとおり、個人医院で安いところというのは、かなり昔に購入した古い脱毛機を使っていたり、中古の脱毛機を使っていたりもするので、注意しながら選ぶ必要があります。(中古でも、まだ現役で使えるものなら問題はありません)

それ以外に、個人医院でも、そのクリニック自体がある程度大きいところだと、個室も複数準備されていますし、その分脱毛機も複数まとめて仕入れています。施術に関しても、ある程度マニュアル化されていて効率よく施術されているものです。

こういうクリニックであれば、個人医院でもけっこう低価格で脱毛できます。もちろん、安いクリニックになるほど効率重視になりアットホームさやきめ細やかな対応が期待できないというデメリットはありますが、価格重視なのか、対応重視なのかで選ぶべきクリニックは変わってきますから、自分が脱毛クリニックに求めるものを考えて、自分に合ったクリニックを選ぶことが大切なのではないでしょうか?