性同一性障害(MtF)の場合、女性向けのエステサロンでは脱毛できないこともあります。そして、脱毛効果の面でも、エステサロンでの脱毛はあまりおすすめしません。女性の体に比べると脱毛効果を出すのに時間がかかるので、美容クリニックで脱毛した方がいいんです。

そこで、ここでは美容クリニックで脱毛するということについて紹介していきます。

性別関係なく行ける美容クリニックを選ぶこと!

美容クリニックの場合、エステサロンと違って女性専門ではないところも多いですが、中には女性専門・男性専門のところもあります。

性別関係なく誰でも行ける美容クリニックの方が行きやすいです。女性専門のところの場合は、名前と見た目の性別が違うとかで面倒なこともありますし、男性専門のところはスタッフもすべて男性というところもありますから行きたくないですよね。

全身脱毛がおすすめです

脱毛は「ヒゲだけ」とか「脚だけ」みたいに部分脱毛を選ぶこともできますが、おすすめはやっぱり全身脱毛です。もともと毛が薄くて「女性並み」という人の場合はそこまで気にすることなく、気になる部分だけ選べばいいですが、一般的な男性並みにムダ毛が生えている場合は全身脱毛しましょう。

ただ、全身脱毛と言っても、含まれない部位もあるので注意が必要です。基本的に顔脱毛と全身脱毛は別物なので、ヒゲ脱毛をしたい場合は顔脱毛も契約することになります。
参考⇒「全身脱毛」に含まれない部位にご注意!

全身脱毛は高額なのでなかなか勇気が出ないかもしれませんが、分割払いももちろんできますし、美容クリニックでも最近は格安な料金設定のところが増えているので、ぜひ検討してください。

部分脱毛なら優先順位をつけよう

「全身脱毛にするほどでもない」という人は、部分脱毛で契約することになります。部分脱毛の場合も複数部位を契約する場合はセットプランのあるクリニックが多いので、お得になることがありますよ。

効率よく脱毛していくためにも、脱毛したい部位の優先順位を決めておくのがいいでしょう。

・ヒゲ
・胸
・おなか
・脚

など、人によってももちろん違うでしょうが、予算が限られている人は、優先順位が高いところから順番に契約していくのもアリです。

ヒゲの脱毛なら「鼻下・あご・頬」といった部位のセットがありますし、胸やおなかに関してもセットになっていることがあります。脚も「ひざ上・ひざ下・足の甲と指」と脚の部位が丸ごとセットになっていたりしますよ。

VIOはどうする?

VIO脱毛とは、アンダーヘアのこと。前から見える部分がVライン、下側がIライン、肛門周りがOラインです。VIO脱毛をしている女性も増えていると言われていますが、男性並みのアンダーヘアが生えている方だと、できれば脱毛してしまいたいですよね。

今後SRS(性適合手術)をする場合も、手術時には剃り落してしまうそうで、できれば脱毛しておいた方がスムーズなんだとか。

「VIOを脱毛するなんて恥ずかしい!」と言う気持ちもあるでしょうが、最近は男性でもVIO脱毛をする人が増えていますし、別にクリニックのスタッフに変な詮索をされることもありません。

ただ、VIOの脱毛は痛いです!! エステサロンの光脱毛でも痛いのに、医療レーザー脱毛だとどれほど痛いか……。そして、男性に比べると毛が細い女性でもけっこう痛いのに、男性並みのアンダーヘアならどれほど痛いことか……。

わたしはわりと痛みが少なかった方でほとんど痛くなかったんですが、痛い人は女性でも相当痛いそうです。

どうしても痛いのがつらければ、美容クリニックでは麻酔を使うことができるので、我慢せず麻酔を使ってしまいましょう。VIOの場合は麻酔だけでも1回3,000円程度かかることがありますが、痛すぎて挫折するよりはマシです。

脱毛すれば、肌もきれいになる!

脱毛することの効果は、ムダ毛がなくなることだけではありません。脱毛をすると、肌までキレイになるんです。

まず、ムダ毛がなくなって毛穴が見えなくなることで、肌がなめらかに見えるようになります。

次に、ムダ毛がなくなることによって黒っぽさが消え、肌がワントーン明るく見えるようになります。

そして、自己処理をする必要がなくなるので肌のダメージがなくなり、健康な状態に戻ります。

特に、今まで剃ったり抜いたり自己処理を繰り返してきた人の場合は、ひどいと毛嚢炎になっていたりして、肌トラブルが慢性化していることもありますよね。そういった人も、自己処理をやめて脱毛に通えば、徐々に肌のコンディションが良くなってくるのが分かりますよ。

女性が施術してくれるところを選ぼう

最後に、クリニックを選ぶ際ですが、女性看護師が施術してくれるところの方がいいですよね。クリニックによっては男性看護師が在籍していて、(生物学上の)男性に対しては男性看護師が施術する、ということもあります。あらかじめ事情を説明して、女性看護師に施術してもらえるようお願いしておくといいですよ。

ただ、美容クリニックの中には医師が自ら施術してくれるところもあり、その場合は男性医師のこともありますが、この場合はケースバイケース。女性でも、「先生がやってくれるなら」と男性医師に施術してもらうことを許容する人が少なくありません。婦人科に行っても、男性医師は多いですしね。

どうしても女性にしてほしい! という場合は女医さんや女性看護師が施術してくれるクリニックを探すといいですよ。

性同一性障害だと、エステサロンでの脱毛が難しくなりますが、かと言って家庭用脱毛器の使用は基本的におすすめしません。「やらないよりマシ」という程度ですし、時間もかかりすぎるからです。特に、ヒゲに対してはほとんど太刀打ちできないレベルです。

脱毛したいなら、やっぱり医療レーザー脱毛です。一見高額に思えますが、格安なクリニックも増えていますし、エステサロンの脱毛に比べて回数が少なくて済むので、結果的にはあまり変わりませんよ。