日本人女性にはなぜアンダーヘア(VIO)を処理する文化がなかなか育たなかった?
あなたは、アンダーヘア(VIO)の処理をしていますか?
欧米諸国に比べると、日本人女性はアンダーヘアを処理するという文化がいまいち根付いていません。何もせず、ボサボサのままにしている人も多いんですよね。では、日本の女性はどうしてなかなかアンダーヘアを処理しようという考えにならなかったのでしょうか?
目次です♪
江戸時代はアンダーヘアを処理していた!?
実は、日本でもムダ毛処理の文化は大昔からあったようです。
江戸時代のムダ毛処理の方法は、カットするのみでした。カットと言っても、ハサミで切るのではなく小石を2つ使って「擦り切る」という方法。まあ原始的……。
さらに、ただ切るだけだと毛の先端がチクチクして痛いので、「線香で焼く」という方法もとられていました。線香で先端を焼くことによって毛の先端が丸くなり、チクチクしなくなるんですよ。
ちなみに、ワキのムダ毛処理はおこなわれていませんでした。当時は着物を着ていましたし、ワキを見られることなんてほとんどありませんでしたよね。
昔の映画を見ても、ラブシーンになるとキレイな女優さんも、わき毛を堂々と見せていたようです。
わき毛処理の歴史がアンダーヘア処理の歴史よりも浅いなんて、意外です……。
欧米化とともに、ムダ毛処理が普及
明治時代に入り、文明開化とともにムダ毛処理をするという文化も根付いてきました。大きいのは、「着物から洋服に変わったこと」です。
着物だとほとんど全身隠れるので、ムダ毛処理をする必要も無かったですが、スカートを履けば脚のムダ毛が気になりますし、ノースリーブの服を着ればワキの毛が気になります。
そのため、昭和ごろから徐々にムダ毛処理が普及していくようになりました。
また、アンダーヘアに関しても、カミソリで剃ったりハサミでカットしたりと処理する人は一定数いたようです。特に、洋服を着るようになったときから、下着も普及し始めました(昔、日本はノーパン文化だったんですよね!)。
パンツを履くようになると、アソコが蒸れます。だから、適度に切ったり剃ったりして、快適に保っていたんですね。
知らない人もけっこういるみたいなんですが、実は、脱毛がこれほど普及するまでも、剃る・切るというアンダーヘアの処理法は、一部の人にとっては普通でした。別に、AV女優の話をしているのではありません。
アンダーヘアを処理することによってデリケートゾーンを清潔に保つことができるため、お母さんから教わって処理している、という日本人女性もいたんです。
ちなみに、うちのお母さんはそんなことは教えてくれなかったですが、わたしは高校生のときに、ミュージシャンのaikoちゃんから教わりました(ラジオでそんな話をしてた)。
そのあと周りにも聞いてみると、たまに、そうして自分で処理しているという女性に出くわしたものです。そして、江戸時代の女性がおこなっていた「線香で先端を焼く」という方法は今でも現役です。
どんなハサミを使っても、どうしてもそのままだと先端がチクチクしてしまうもの。線香を使うのが一番、キレイな仕上がりになるんですよ。
脱毛の歴史【1】ニードル脱毛の誕生
約50年前、日本にニードル脱毛という技術が入ってきました。ニードル脱毛とは、毛穴に針を刺し、そこに微弱な電流を流すことによって毛根を破壊する、という脱毛方法です。
長らく、「脱毛」と言えばこのニードル脱毛を指す言葉だったんですね。
毛穴1本1本処理していく方法なので当然高価で、一般人が手の届くものではありませんでした。はじめのうちは、超セレブな人しかできなかった脱毛です。
うちの母も、「お母さんも永久脱毛したいわ~」と言っていたのが思い出されます。
今でもニードル脱毛の施術をしているクリニックは存在しており、部位によってはレーザー脱毛よりもニードルの方が向いている場合もあるので、その存在だけは知っておいてくださいね。
脱毛の歴史【2】レーザー脱毛、光脱毛の誕生
1990年代になると、レーザー脱毛が日本に入ってきます。レーザー脱毛はクリニックで採用されている脱毛方法で、レーザーを照射することによって毛根を破壊する、という脱毛です。
当時は、今ほど脱毛機も発達していなかったため、激しい痛みを伴うものでした。また、価格もまだまだ高く、気軽に通えるものではなかったんですよね。
レーザー脱毛が広まると、すぐに光脱毛が誕生しました。光脱毛も、脱毛の仕組みはレーザー脱毛と同じですが、エステサロンでも施術できるよう、医療用ではなく、一般用に機械の威力が弱められていると考えればいいでしょう。
光脱毛の誕生によってエステサロンでも広く脱毛の施術がおこなわれるようになったんですね。
脱毛の歴史【3】脱毛技術の向上と価格破壊
今から10年ぐらい前のことを考えてみると、まだまだ脱毛と言うと高いものでした。ワキだけとか腕だけ、みたいな部分脱毛はかなり手の届きやすい価格になってきていましたが、全身脱毛になると100万円程度かかるのが普通、っていう。今でも高いクリニックだと100万近くかかりますけどね。
しかし、今では昔よりもっと効果の高い脱毛が、もっともっと低価格で受けられるようになってきました。
まず、脱毛技術も進歩して、エステサロンでも効果の高い脱毛が受けられたり、痛みの少ない脱毛法が確立されたりと、日々進歩しているように思います。
また、エステサロンでは脱毛を扱うところがかなり増え、価格競争が起こったこともありかなり価格が下がりました。今では、全身脱毛でも30万円程度でできちゃいます。
さらに、今度はクリニックでも価格破壊が起こりました。エステサロンばかりにお客を取られてはたまらないので、クリニックもがんばって値下げして、最近はエステと変わらないぐらいの値段だったり、エステより安いクリニックまであります。
そしてもう一つ、特筆しておきたいのが「勧誘」についてです。脱毛に限らず、従来、エステサロンというのはしつこい勧誘にあうことが多かったものです。追加でコースを契約させられたり、化粧品やサプリメントを購入させられたり、ということが多く問題にもなっていたのですが、脱毛エステサロンの中には「一切勧誘しません!」ということをアピールするところも増え、今では大手脱毛エステサロンでは、ほとんどしつこい勧誘はなくなっています。おかげで、誰でも気軽に脱毛に通えるようになりましたね。
アンダーヘアの処理が普及してきたのはなぜ?
今までも、一部の女性は自分で剃ったりカットしたりして処理していたのですが、大半の女性は、手つかずのまま過ごしてましたよね。
でも最近は、脱毛に通う女性も増えましたし、自分で剃ったりする日本人女性もいます。
原因はいろいろあると思います。
1つは、欧米の文化が入ってきたこと。明治維新以降、日本は欧米の文化を取り入れてきましたが、インターネットの普及により、よりたくさんの情報が入ってくるようになりました。特に、デリケートゾーンのムダ毛事情なんて、大っぴらに話せる内容ではありませんから、ネットみたいに閉じられた世界で発信するしかありません。ネットの普及に伴い、海外のムダ毛処理事情もより簡単に手に入るようになったため、日本でもVIOの処理をした方がいいという感覚が芽生えてきたのではないでしょうか。
もう1つは、エステ業界の頑張りです。脱毛エステサロンも、売上を上げるためには全身あちこち脱毛してもらいたいものです。そのため、それこそ海外のムダ毛処理事情を積極的に発信したり、ハイジニーナプランのようなお得なメニューをアピールしたりして、「VIO脱毛はした方がいい」という価値観を広めてきました。それによって、日本でのVIO脱毛も一般化してきたのではないでしょうか。
それから、日本人女性特有の事情もあると思います。日本は、湿度の高い国です。また、肌はデリケートです。昔は下着を履く文化が無かったので問題なかったようですが、欧米と同じように下着を履くようになると、蒸れて仕方ありません! そこへ、「アンダーヘアを脱毛してしまえばムレなくなるし、衛生的だよ!」という情報を聞いたら、誰でも脱毛したくなるのではないでしょうか? わたしも、肌が敏感な方なので、VIO脱毛をしたときの爽快感にはびっくりしました。
こういったことがあって、今ではアンダーヘアの処理も日本人女性のあいだで広まりつつあるのではないでしょうか?
とは言え、全部脱毛してしまう「ハイジニーナ」はまだまだ少数派です。欧米と同じように、「IラインとOラインは脱毛して、Vラインは整える程度に残す」というのが日本でもこれから普通になりそうだと感じています。